新宿の末広亭「深夜寄席」へ講談師神田松之丞さんを聴きに行く。

2018年9月23日。新宿末広亭の深夜寄席へ行ってきました。

満員札止めでした。

講談人気に火がついて~潮目が変わってできたうずの中に巻き込まれているようなそれでいて緩やかでみんなで心地よく漂っているようなそんなひとときでした。

 新宿末広亭はいま、行っておきたい寄席

住所:新宿区新宿3−6−12

地下鉄の新宿三丁目(伊勢丹新宿店のそば)から徒歩3分くらいのところにあります。周囲にはレストランやバーが立ち並ぶエリアにあります。

都内には4つの常設寄席がありますが、新宿広末亭は是非ともいってい欲しい寄席です。木造で左右に桟敷席があり造形的にも魅力があります。今の建築基準ではありえない造りだそうです。落語や講談に興味がなくてもぜひ行っていただきたい風情があります。

寄席は365日休みなくやっています。ただし余一会(31日に開催される特別興行)は事前に前売り券を持っていないと入れないことがあります。

12:00~16:30 昼の部

17:00~21:00 夜の部

木戸銭(入場料)は3000円

昼と夜の入れ替えがないのでお昼の12時から21時までいられます。

18時を過ぎたら2500円、19時を過ぎると1500円の割引があります。

会社帰りの19時すぎに入場したら1500円で2時間楽しめるのです。この2時間で落語や手品、漫談、太神楽などの日本芸能が堪能できるのでとってもお得だと思います。お酒の持ち込みはできませんが、お弁当は持ち込めます。(販売もしています。)近くにある伊勢丹の地下1階でお弁当を買ってくるのもおすすめです。

 深夜寄席は若手の勉強場

 深夜寄席は毎週土曜日

21:30〜23:00

末広亭の「深夜寄席」は若手の修行の場として開催される寄席。なので木戸銭が1000円ととても安い。(2017年5月より500円から1000円に値上げされています)

末廣亭さんは無償で会場を提供して、運営は出演者が行ます。

二つ目さんしか出られない会なので神田松之丞さんが深夜寄席に上がるうちに一度行っておきたいと思っていました。

本来は2018年7月28日でしたが、その日は台風の襲来であえなく中止が決定。(寄席が中止になるというのは滅多にないことだそうです)そして、9月22日に同じメンバーで実施が決定されると知って絶対行こう!って思っていました。

折しも前日に松之丞さん「報道ステーション」に出演。報道ステーションでは小三治師匠にも鶴瓶師匠にも大絶賛!されていました。番組中では松之丞さんの大ネタ「中村仲蔵」が紹介されました。そして、翌日の深夜寄席でした。

2時間前の7時半に一度行って様子を確認して、多分行列ができるのは8時過ぎだろうから、新宿三丁目で軽く1人飲みしながら時間を潰すように計画しました。でも、お昼過ぎに末広亭のTwitterを発見!

「本日の深夜寄席は混雑が予想されます。札止の際は、ご入場できませんので予めご了承ください」

と書いてあります。これはちょっと早めに行かなくてはと思いました。それでも19時くらいに到着すすれば余裕でしょ!って思って家を出ました。

末廣亭へ向かう電車の中で再度Twitterをチェックすると

「只今、列が出来始めました。」って。これ17:19のTLです。入れないことはないだろうと思いながらも小走りに7時ちょっと前に末広亭に到着。

でも、列なんてない!

末広亭の前には数人写真を撮っている人がいるくらい。とりあえず、入り口で聞いてみたら、「深夜寄席ですね。はい整理券です。」と。

なんと!!整理券対応していた。(→これ始まって以来のことだそうです。)

7時前で80番でした。21時までに帰ってきてねってある。

末廣亭の整理券

19時前に到着して整理券80番をゲット!

こんな繁華街のど真ん中に何時間も長い行列作ったら周辺の飲み屋さんからクレーム来ますよね。整理券を出すなんて〜神田松之丞さんおそるべし!!

整理券をもらえたので近くのバルで時間を潰して21時前に戻って来ました。すでに人だかり。整理番号50番までは末廣亭の前で並べますが50番以降は近くの路地で並ぶように言われます。

深夜寄席は若手の勉強の場。運営は演者さんが行います。なので並んでいても目の前に演者さんが現れます!松之丞さんがチラシを配りながら木戸銭を回収。柳若さんに誘導されて、橋蔵さんが最後尾の看板持って整理、小笑さんから半券もらって〜昇市さんに誘導されて移動して〜(昇市さんは出番がないのにお手伝いされていました。)入るときに松之丞さんにお迎えされた。ファンにとってはこんな贅沢があっていいのかしらぁ~と思うほど、演者さんがスタッフのように接してくれます。

入場してみると寄席の中はとにかく人があふれていて立ち見がでていました。2階席を開放するのではないかと期待していたのですが、2階は開けてもらえませんでした。立ち見が出ても2階は開けない。しかも入場は300人までと指示があったみたいで入れなかった人もいたみたいです。

<出演者・演目>

■春風亭若柳さん「お菊の皿 」

落語と講談の違いがよくわかりました。末廣亭7月の上席で松鯉先生の「番町皿屋敷」を聞いていたので落語になるとこんなに笑えるんだ!と知りました。若柳さんが上手だからだと思いますが。みんなでお皿数えて楽しかったです。次に出てくる橋蔵さんのことも盛上げてくれて寄席が一気に暖かくなりました。

■春風亭橋蔵さん「初天神」

2つ目昇進後の初深夜寄席だったそうです。きんちゃん可愛かった。

■三遊亭小笑さん「粗忽の釘」

毒舌のような毒舌でないような、独特の間で楽しませてもらいました。

■神田松之丞さん「中村仲蔵」
大ネタだから寄席ではかからないと思っていたまさかの「中村仲蔵」。

30分の持ち時間で45分の熱演。寄席用にアレンジされているようでした。

何度聞いても「中村仲蔵」が好きです。今の松之丞さんそのもだという感じです。ほかの演目もそうですがアレンジは演じる場所や時間で変わります。その中で「中村仲蔵」はいつもその時の「今」を見守りたい、そんな演目です。

その場にいる人全員が松之丞さんに集中し一言も聞き逃すまいというピリついた空気が、幕が降りるとともに緩みました。緊張が緩むと同時にみんなの歓喜と賞賛の声が飛び交う。まさに中村仲蔵の5日目の幕引きの再現のようでした。

ひとりで行った私は「すごいもの見たなぁ」と、誰に言うでもなく心の中で何度もそう呟きながら帰途につきました。

あとがき

末廣亭の深夜寄席は40年以上も続いている会だそうです。

「二つ目さんの勉強会」で「興行」ではないということです。席亭さんは「興行じゃないから2階席は開けない」のだそうです。

週末の夜に若手の手作りの落語会に行くというのはなかなかいい機会だと思います。また、行きたいです。

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2020年2月に神田松之丞さんが真打に昇進することが決定しました。

松之丞改め伯山(はくざん)を襲名されます。今後深夜寄席に出る機会はないかもしれませんが、真打昇進興行は2020年2月中席(2月11日)より新宿末廣亭で始まります。昇進興行期間中は毎日ネタを変える予定だとおっしゃっているのでできる限り行ってみたいと思っています。(2019年7月追記)

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